自己破産の体験談《FXによる借金》その3

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写真AC</a>からの写真


今回からは、弁護士さんに依頼した後、裁判所に申請するまでになにをしたのか、というところを自己体験に基づき、書いていきます。

自己破産手続きについて


自己破産手続きを弁護士さんに依頼すると、やることは3つ

  1. 借金の内訳や詳細を全て洗い出す
  2. 書類集め
  3. 家計簿をつける

今回からの2回はこの内容について書いていきます。

 

1.借金の詳細

全ての借金について、なぜ借りたのかをかなり事細かに追求していきます。
記憶が曖昧なところも、当時の銀行通帳などを見ながら、その時の金銭状況をひねり出すように思い出しながら伝えていきます。

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また、全ての借金についてなぜ返せない状況になったのか、なぜ自己破産をするに至ったのかも説明します。
ここで説明したことを、裁判所に提出できるように弁護士さんが書類にしてくれます。


この書類に不自然や辻褄が合わない点があると、後々不利になる可能性が高いので、包み隠さずありのままに伝えましょう。


弁護士さんには守秘義務が課せられているので、裁判所以外には、家族さえも誰にもこの情報が漏れることはありません。書類も家に持って帰りにくい場合は弁護士事務所で保管や処分をしてくれるはずです。

 

一度伝えたことでも、後で違うことに気づいたり思い出したことがあればそのままにせず必ず次回の面談なりメールなりで伝えましょう。

とは言え、書類にしたときに、おかしな点や噛み合わない点があれは、弁護士さんが気づいて教えてくれるので漏れについては過度に注意しすぎなくても大丈夫です。

 

私の場合は

  1. 奨学金を別にすると、実父からの無心が借金の最初のきっかけ
  2. なんとか立て直そうと海外FXにて借金を膨らませる
  3. その状態から1年、延滞しながら返済してきたが自転車が回らなくなる
  4. 裁判所から通知が来て事務所を訪ねた

と最初に大きな流れから説明し、そこに肉付けしていく形でした。ちなみに、ここまでの時点で同時廃止を狙って裁判所に申請することが決まっていたので、それありきで話が進んでいきました。

 

《a》については、

父親からの無心は何年何月から何年何月まで、どんなペース(スパン・金額)で行われたか、なぜそれで借金をしたのか。という基本的なことから、なぜ断れなかったのか、父親はなぜ無心する必要があったのかなど深いところまで洗いざらい挙げていきます。

 

《b》では、自己破産をするにあたって、禁忌のような扱いを受けている「海外FX」という単語が登場しますが、ここでも全てを説明します。

Q.なぜ海外のFXなのか

Q.いつからいつまで、どのくらい使ったのか

Q.途中でやめようとは思わなかったのか

Q.なぜ、ここまで借金を膨らませてしまったのか

と、耳が痛くなるような質問を浴びせられます。私が依頼した弁護士さんはとても優しい方だったのではっきり全て答えられましたが、威圧的な方だったら、どうなっていたか分からない、、、。

時期や金額は通帳と照らし合わせながら、弁護士さんと一緒に矛盾がないように確認していき細かいところをつめました。

私は、依頼する半月前くらいまでFXをしていましたが、直前までやっていたら免責が降りるか分からないとおっしゃっていました。私のケースではほぼ間違いなく同時廃止でいけるという判断でした。

 

《C》や《D》では、返せないと分かっていながら新しく借り入れをしていないかということが確認されました。私の場合、それは無かった(というか審査が通らなかった)ので大丈夫でしたが、これが結構重要みたいです。あまりにも悪質だと詐欺になる可能性もあるそうです。

 

今回の記事はここまでです。次回は「書類集め・家計簿つくり」について書いていきます。

 

こうやって振り返ってみると、嫁は文句の1つも言わずよくついてきてくれたと思います。本当に感謝してもしきれない。

 

 

 

自己破産の体験談《FXによる借金》その2

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その1はこちら→自己破産の体験談その1

前回記事の続きを書いていきます。

弁護士の受任

自己破産することを妻に伝え、了承が得られたので早速弁護士さんに正式に依頼。

弁護士から債権者へ受任通知が出されました。これで、すべての返済がストップされます。と同時に法テラスへの分割支払い(月1万円)が開始になります。

それまでは毎月の給料の半分を返済に充てていたので、生活にゆとりができました。壊れた炊飯器をすぐに買い換えたり、少しずつお金を貯めたりと、所謂、普通な生活が始まりました。

資産の整理

貯金

弁護士さんに依頼した時点では、自己破産を考えるくらいですからもちろん貯金は0です。しかし、債務者への返済がストップされてからはみるみる貯まっていきます。

2週間~月に1回くらいのペースで事務所に通ったのですが、貯金が50万円を超えたころ、「これ以上貯金を増やさないでください。」「節約を一回やめましょう。」といわれました。

なので、酒を程よく飲むようになり、炊飯器を買い替えたりお金を使いました。買い物にお金を使うことに慣れていないので少しがんばった記憶があります。

 

この話は、都道府県にもよりますが私が住んでいる地域の裁判所では60万~70万円が没収される境目だそうです。

民法どおりであれば、貯金はダメで手元に99万円までの現金は持っておけるようになっているので、お住まいの都道府県の裁判所のさじ加減によります。

 

車について

私名義のカーローンが、自分の車と妻の車で2件ありました。普通、自己破産になればローンが無くても車は差し押さえられますが、私の車は差し押さえられませんでした。

私の車はもともと、借金が奨学金しかなかった頃に購入した3ナンバーの新車でした。しかし、借金苦に苛まれどうにも立ち行かなくなった時に売却していました。

通常、カーローン返済中であれば車の名義が債権者になっており、売却できないのですが私が組んでいたローンでは債務者の名義になっていたので問題なく売却できるということで(中古車屋さん談)、迷わず売りました。

 

その後は、妻用だった車を共用にして1台で生活していました。この妻の車も軽自動車ではありますが、新古車であり、このままでは差し押さえられていたでしょう。

しかし、車検の2ヶ月前に当て逃げされ、修理費が30万を越えていて払えなかったので、下取りに出し、25万円の10年落ちの軽自動車をに買い換えました。

 

この10年落ちの軽自動車には資産価値が全くつかないようで、差し押さえられなかったのです。

 

しかし、ここで注意しておきたいのが、自己破産を考え出してから上記の行動をすると自己破産の免責が降りない可能性が高いということです。車を取られたくないばっかりにわざと古い車に買い換えていた場合は免責が降りない、あるいは管財事件として処理される・売却金額を丸々没収などいいことがないです。

 

私の場合、1台目は自己破産の3年前、2台目も自己破産の1年半前で、自己破産どころか債務整理もまだ全然考えていなかった時期であり、尚且つ2台目に関しては買い換えて然るべき理由があったため問題なく済みました。

どうしても車がいる場合は、免責が下りるまで待ちましょう。

 

 その他

生活に必要な、家具家電(テレビやパソコンも含む)、服や財布、その他もろもろの生活雑貨は差し押さえできる品目から除外されているので、そのまま使用できます。

 

資産の整理まとめ

こんな感じで、私には整理する資産が全くない空しい状況でした。そのおかげでスムーズに手続きが済んだのですが、、、

 

今回の記事はここで終わりです。続編もよろしくお願いします。

 

自己破産についての体験談《FXによる借金》その1

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自己破産時の状況

まず、自己破産手続きを弁護士に依頼した当時のわたしの借金などの状況を書いておきます。

自己破産時の私の借金の内容

  • 奨学金3件…約800万
  • クレカキャッシング3件…約90万
  • 銀行無担保2件…約80万
  • 消費者金融2件…約120万
  • カーローン2件…約250万

と合計1000万円を超えるかなりの額になっておりました。今思うと、なぜここまで貸してくれたのかも謎です。

 

当時の私の年収 

年収は400万円ちょうど位でした。

貸金業法には総量規制という制度がありノンバンク系の融資は年収の1/3まで(かなり簡単にいうと)となっているはずですが、私の場合総量規制対象の借金が約210万円となっていて、なぜか年収の1/3を超えています。

 

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自己破産体験談(依頼前)

私の借金は奨学金と海外FXによる借金がほとんどでした。

自己破産はギャンブルや明らかな浪費による借金の場合、

  • 自己破産が認められない
  • 官財事件として費用高額&長期間に及ぶ手続きになる。

と言われることが多いです。実際にそういうことも多いかもしれません。

私も、自己破産手続きを弁護士さんに以来する前はいろいろ調べてかなり不安になっていました。

しかし、裁判所から書類が届き、悩んでいる場合で無くなったため一か八かで弁護士事務所に足を運びました。

 

そこで借金の内訳など詳細にお伝えしたところ、意外にも「難しい」「できない」など自己破産の不可を臭わせる発言は先生から一切出ず、「同時廃止事件でいけるでしょう。」とすんなり引き受けていただけました。

 

ちなみに、任意整理の話もしましたが、私のようなケースでは、借金が多すぎて任意整理にしても生活を立て直せる可能性が高いため、家族に内緒にする必要が無い限り自己破産をオススメされました。

 

海外FXはかなり不利になると思っていたので、安堵したのを覚えています。

 

妻へ報告

自己破産することを妻に伝えました。

 

「もう、どうしようもないから自己破産しようと思う。」

妻「え、ほかに方法ないん?」

「今日、弁護士さんと話してきたんだけど、他の方法じだと解決しないと思うって言われた。」

妻「わかった」

 

意外にもあまり揉めることなく了承してもらえました。妻に感謝です。

弁護士さんに相談した後であり、差し押さえられるものが何もなさそうなことが分かっていたのも大きかったかもしれません。(自己破産による差し押さえについても後日お伝えしたいと思います。)

自己紹介

はじめまして。あかりパパです。

 

私の人生は中学生以降、金策にしばられています。一児の父親です。

 

高校生→奨学金を貰いながらかファミレスとコンビニ掛け持ちでアルバイトして学費や生活費を稼ぐ。理学療法士になりたいが、学費や生活費のことを考え一度断念し工場勤め。

 

社会人1→都会に出て食事付きの寮がある会社に就職して2年働くも、理学療法士を諦められず退職し、進学。

 

専門学校生→実家は、車がないととても生活できないところなので、車がの購入費や諸経費、入学金、最初の学費で貯めていた貯金が底を尽きる。奨学金を受けながらアルバイト3つ掛け持ち。生活費を実家に入れながら車の維持費、奨学金で足りない学費、実習中の生活費を稼ぎながら勉強に励み、学費が半額になる成績優秀者をキープ。

 

社会人2→無事、理学療法士になり、収入が安定。2年目で結婚、翌年子どもが産まれる。しかし、10年ぶりに会った父親からの金の無心が始まる。続きすぎて金が尽きる。その後も断れず借金をしてしまう。

この生活から抜け出したくてFXを始めるも借金が増える。

 

自己破産→数年後、奨学金と合わせて借金が、年収3年分を超えてしまう。消費者金融の、借金は上限の年収1/3カツカツ。とても返せそうになく、金利だけで月数万はらうサイクル。

この生活を抜け出したくて自己破産を決心。

 

自己破産後→数ヶ月、生活が安定するもとある病気になり収入が激減。金策に追われる日々がまたやってくる。

 

このような半生になっております。